地球温暖化による自然災害や公害、食糧危機などの問題が深刻化するなか、人間の生活だけでなくペットの飼育も環境への負担の少ないサステナブルなスタイルに変えていこうという声が欧米で高まっている。
「4本足で歩いている犬はガソリンを食うSUV車を乗り回しているわけじゃないのになぜ悪者扱いされるんだ」と思うかもしれないが、ペットと気候変動は決して無関係ではない。
アメリカのテレビ局CNNは、ペットとペットが食べる肉食中心の食事は気候変動を加速させる一因となっていると警鐘を鳴らす。2017年の研究では、アメリカ国内のペットの犬猫に餌を与えるために毎年約6400万トンの二酸化炭素が生み出され、それは1360万台の車が排出する量と同じだと述べられている。
CNNはペットが排出する温室効果ガスの量をカーボン・フットプリントならぬ「カーボン・パウ(犬猫の足)プリント」と名付け、飼い主に排出量を減らす取り組みをすすめている。
たとえばこれまでの肉を主原料としている餌をやめて、人工肉や昆虫をベースとした餌に変えることで環境への負荷はかなり減らせる。さらに犬のおもちゃや散歩ひも、餌のボウルなどもリサイクル原料で作られたものを選ぶようにする。手に入りにくいようなら新品ではなく中古品をリユースするのもいいだろう。
また、これから犬を飼いたいと考えている人は大型犬よりも小型犬を選ぶことがエコにつながる。なぜなら大きい犬はそれだけたくさんの餌を食べるからだ。
人間もペットも「食」を変えることが気候変動を食い止めるために欠かせない。ペットが昆虫食を食べるなら、飼い主も肉は我慢して豆腐を食べるように心がけたいものだ。
ワールドペットニュース
ペットの飼育も環境への負担の少ないサステナブルなスタイルに
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