物価高騰が長引き、多くの国では維持費にお金のかかる爬虫類のペットが飼い主に捨てられたり売られたりしている。そんな悲しい現実のなかで、ハンディキャップを負ったイグアナを深い愛で大切に世話している男性を紹介したい。
アメリカに住むアレクシーさんはウクライナ出身のクリエイターで、これまで数々の賞や実績を残してきた。
そんな彼がこよなく愛しているペットはドラゴンとよばれる種の大きなオレンジ色のイグアナ。アルビノで生まれつき盲目という非常に珍しい先天的特徴を持っているが、アレクシーさんは「タメーラン」と名づけて献身的に世話をしている。
目が見えないからこそスキンシップを通したコミュニケーションを大切にしているアレクシーさん。天気のいい日の朝はタメーランと外に出て抱っこをしながら日光浴をするのが日課だ。タメーランはアレクシーさんの胸に体をあずけて幸せそうな顔をしている。
午後はお風呂にいれたり、目が見えず餌がうまく食べられないタメーランの食事の補助など、世話はなかなか大変そうだがアレクシーさんはタメーランと過ごす時間を心から楽しんでいる。
タメーランはとても温厚でかわいらしく、夕方になるとみどり色のイグアナのぬいぐるみを抱き枕のようにして眠る。このぬいぐるみのそばにいるとタメーランはリラックスして寝付けるようだ。
アレクシーさんがギターを弾き出すとタメーランが寄ってきて、ギターの音色に気持ちよさそうに耳を傾けながらうたた寝。そんな2人の姿は神がかった美しさと輝きを放っており、見ているこちらまでうっとりしてしまう。
初めて会ったときからタメーランと強いつながりを感じたと言うアレクシーさん。タメーランの存在は彼のアート作品にも少なからず影響を与えているようだ。永遠の友達となった2人は新たな創造を生み出し、世界中の人々をインスパイアし続けている。
