ニューヨークのブルックリンで昨年設立された動物病院「Bond Vet(ボンド・ヴェット)」が、コロナウィルス騒動の中で急成長を遂げている。
スタートアップとして3人の若手獣医師が起こしたBond Vetは、訪問による診察に加え、飼い主の時間とお金の節約になるオンライン診療サービスを強みにしてきた。
そのオンライン診療サービスが、コロナウィルス感染予防のため自宅待機を余儀なくされたペットの飼い主のニーズとマッチし、今ではすぐに予約が埋まってしまうほどの人気ぶりだ。
現在は救急の患者のみに限定し、グーグルのビデオ機能を使って20分50ドルでサービスを提供している。予約件数は1か月で200%の増加率で、患者の半分近くは食事や薬の処方によって回復している。
たとえば猫が痒がって体を掻いていたら、オンライン診察の際にビデオを通して猫の皮膚状態を確認し、ノミが原因なのか、あるいはその他の皮膚病なのかを判断し、必要な薬を処方したりケアのしかたを飼い主に指導している。
専門家は、「患者であるペットは言葉が話せないため、正確に病状を確認し治療するためには対面での診察が重要だ。しかし、パンデミックによって外出規制のある状況下では、オンライン診療は自宅にいながらペットの健康を守る大事な手段であるし、今後こういったリモート診察のビジネスは成長していくだろう」という見解を示している。
オンライン診察の先駆者として成長しているBond Vetは、先月3つ目となるクリニックをオープンし、今後数年で10〜20のクリニック増設を目指している。
対面での診察はウイルス感染予防のため、医師やスタッフは防護服を身につけ、できるだけ飼い主との接触を減らす努力をしている。
フランチャイズのようにクリニック数を増やし、企業として成長を続けていくBond Vetに今後も注目が集まりそうだ。
ワールドペットニュース
NYで話題の動物病院、 オンライン診療で急成長中
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