ものすごい困難な状況下や感情が抑制できないとき、人よりも言葉の話せない動物がそばにいるだけで心が落ち着くこともある。
イギリスで1匹のセラピー犬が自殺を考えていた若い女性を思いとどまらせ、尊い命を救ったというニュースが入ってきた。
橋の上で思い詰めた若い女性が飛び降り自殺を図ろうとし、警察と消防士たちが駆けつけた。警察は彼女に話しかけて説得するが、状況は悪くなる一方。女性は今にも飛び降りる体勢だった。
そんなとき、現場にいた消防士の1人が、彼の職場で働くセラピー犬を連れてきてはどうかと提案した。
すぐさま現場にやってきたのは、茶色いもこもこヘアーが可愛い3歳のラブラドゥードルの「ディグビー」。普段はトラウマを抱える消防士のためのセラピーセッションを担当している。
ディグビーが到着するとすぐさま女性は振り向き、ディグビーに向かって微笑みかけた。それを好機に消防士たちはディグビーがどんな仕事をしているかという話をして女性の気持ちを落ち着かせようとした。そして「橋の手すりから手を離してディグビーを触ってみないか?」と優しく問いかけると、女性は応じてディグビーの方へ歩み寄ったという。
女性は最悪の事態を回避し、その後病院へと運ばれた。ディグビーを含む消防隊は女性の全快を心から願っていると公式SNSでツイートした。
事件や事故などに日々直面する消防士や警察官のためのセラピー犬のニーズは年々高まってきており、今年4月にはアメリカで初めての公式の警察コンフォート・ドッグとしてセントバーナード犬が採用された。
今でも人々の記憶に残るマサチューセッツやラスベガスでの銃殺事件、ボストンマラソンでのテロなどのトラウマ回復にもセラピー犬が役立っている。
そのほか、コロナウイルスと闘う医療従事者を癒すためのセラピー犬は「dogtor(ドッグター)」と呼ばれ、ドクターたちの癒しとトラウマ回復に尽力している。
関連URL: Therapy dog saves woman who was on the verge of taking her own life