幼少時代から映画に出てくる猫は必ずといっていいほど2つの共通点がある。1つ目は:犬が嫌い。2つ目は:水が嫌い。
すべての猫が水嫌いというわけでもなく、SNSなどには飼い主が歯磨き中に蛇口から流れる水に頭を突っ込むほど水が好きな猫もいたりする。
しかし大半の家猫の場合、水というものは毛嫌いの対象であり、とくにその水が深かったり、勢いよく噴き出ていたり、スプレー状になっていたら真っ先に逃げたくなるだろう。生存のために水は不可欠であるにもかかわらず、なぜ猫はお風呂を嫌がったり、芝生のスプリンクラーを悪魔の子のように扱うのだろうか。それには主に3つの理由が挙げられる。
1. 遺伝的に受けつけられない
家庭で飼われる猫は猫科のなかでも新しく進化した種であるが、その祖先はサバンナなどの乾燥した生息地で暮らしていた。冷たい池のなかや水の入った穴にヘビやワニなどの危険が潜んでいる恐れもあり、そんなところに浸かってリラックスするなんて遺伝的に無理なのだ。だから猫はいつも水を避け、寒い日は日の当たる場所で、暑い日は日陰で寝るのが好きなのだろう。
2.毛並みが乱れる
猫はグルーミングの習慣があり、自ら舐めて毛並みを整えるのは猫の心身の健康にとても大切だ。グルーミングによって毛をきれいにするだけでなく、ノミなどの虫や寄生虫がいないか、皮膚に異常がないかをチェックしたり、体温を調整するのにも役立っている。
だからこそ予期せず水をかけられたらせっかく時間と手間をかけて行ったグルーミングが台無しとなり、猫は不快な思いをするに違いない。
3.匂いがキライ
猫の嗅覚は非常に敏感で、匂いの識別は犬より優れていると言われている。水道水には数種類の化学物質が含まれており、ボウルに入れた水を長時間放置するとまた違う匂いが発生することもある。匂いに敏感な猫にはそれがわかり、水が体についてグルーミングで整えた自分の匂いが変わってしまうのを嫌がるかもしれない。
もちろん猫によって水への反応に違いはある。愛猫が水嫌いの場合、お風呂に閉じ込めて無理やり体を洗うのは避けたほうがいい。猫はトラウマになり、飼い主との信頼関係にもヒビが入ってしまう。
まずは桶や湯船に少しだけ水を入れ、足から徐々に慣れさせる。好きなおやつをあげながらシャンプーするのもいいだろう。それでも嫌がる場合は水で濡らした布で毛を拭く、水がいらないシャンプーを使う、ペットトリマーに相談するなどの選択肢を試しながら自分の猫にとってストレスの少ない方法を見つけてあげよう。
ワールドペットニュース
水嫌いと言われるけど、本当のところ猫は水をどう感じてる?
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