飼い主はファーストフードのハンバーガーでランチを済ませ、愛犬にはグラスフェッドの牛肉とキャビア入りの餌を与える。「お犬様」と言わんばかりに愛犬への食にこだわる人が増えているようだ。
実際に人間のお菓子の10倍もの値がつく高級犬用おやつがイギリスで売上を伸ばしている。「Thrive ProReward 100 per cent Liver Treats for Dogs」という牛のリバー100%の商品は100g当たり7.6ポンド(1180円)もする。
かたやスコットランドの羊のレバーを原料とするMarks&Spencerの商品は100gで4ポンド(62円)。1キロまとめて買っても1000円に満たない。
タラの身を主原料としたおやつにしても、高級なものはそうでないものに比べて3倍以上の値段がつく。その違いはやはり材料の品質で、高級おやつにはオーガニックで新鮮な食材が使用され、添加物なども入っていない。
高級おやつブームは単に飼い主の収入が上がったからというわけではない。コロナ禍でペット需要が増し、230万世帯が新たにペットを迎え入れた。コロナ前まではリーズナブルな価格のおやつが主流だったが、飼い主が自宅でペットと長時間ともに過ごすライフスタイルになってからペットの食事への考え方も変わってきているようだ。調査によるとペットの飼い主の63%が、愛するペットの食事コストを削るくらいなら自分の食費を減らすと答えている。
しかし専門家は過度な高級おやつブームに警鐘を鳴らしている。「より品質の高いおやつを与えたい気持ちはわかるが、おやつは犬の健康維持に必要不可欠なものではない。ほとんどの犬はおやつよりも飼い主との触れ合いや散歩の方をより求めている」と。
高級おやつより散歩に励んだ方がお金がかからないし健康にも良さそうだ。
ワールドペットニュース
100g当たり1000円以上の高級犬用おやつが英国で人気
海外