7年にわたり、多くのシアトル市民に愛されてきた人気犬「エクリプス」がこの世を去った。
見た目はいたって普通の黒いラブラドールのエクリプスが有名になったきっかけは2015年。飼い主といつものドッグパークへ向かうために自宅前のバス停でバスを待っていた。しかし、飼い主がタバコを吸っている間にエクリプスはひとりでバスに乗りこんでしまう。焦った飼い主は次のバスに乗り、ドッグパークでエクリプスと合流したそうだ。
それ以来エクリプスはバスの常連客となり、目立つ赤いハーネスに乗車パスをつけてひとりでドッグパークへ通うようになった。バスのドライバーもエクリプスの単独乗車を受け入れ、乗客たちからも可愛がられる存在となったエクリプス。乗車中は窓の外を見ており、ドッグパークに近づくと自分でバスを降りることができる。そして遊び飽きるとまたひとりでバスに乗って帰路についた。
乗客の1人が地元のテレビ局にエクリプスのことを伝え、ニュースに取り上げられたことでエクリプスは一躍シアトルの人気犬に。バスを運営する「キング・カウンティ・メトロ」はエクリプスを主役としたプロモーション動画を作成。その動画はいまもYouTubeで観ることができる。
シアトルのアイコンとして愛されたエクリプスだが、近年は悪性腫瘍に苦しみ、10月14日に家族に見守られながら息を引き取った。
キング・カウンティ・メトロは公式SNSで「エクリプスはとても愛らしく、世界的に有名なバス乗客でシアトルのアイコンでした。多くの人に喜びと幸せを与え、素晴らしい犬はバスにいると私たちに示してくれました。ありがとう」と心温まる追悼のメッセージを述べている。
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