フロリダ州オールズマーで1羽2,400ドル(約34万円)の希少な鳥が、地元のペットショップから盗まれる事件が起こった。
盗まれたのは「ブラックヘッド・カイック」という南米原産のオウムの一種で、頭が黒く、首、お腹、足はあざやかな黄色、そして羽がみどり色の美しい鳥だ。オールズマーにある「エブリシング・バーズ」という鳥専門のペットショップで販売されており、盗まれたときはちょうどイベントの準備のため、店員がすべての鳥をケージから出して一時的にガラスケースに入れていた。
その隙を狙ってケースに近づいたのが、グリセル・フローレス・ニスタル(54歳)という女性だ。彼女はサングラスをかけ、鞄を肩にかけた状態ですばやくブラックヘッド・カイックの赤ちゃんを右手でつかみ、自分の鞄のなかに入れて立ち去った。
店員が目を離していた十数秒の間に行われた窃盗はうまくいったかのように見えたが、店内の防犯カメラはしっかりと犯人の行動の一部始終をとらえていた。
希少で高価な鳥が盗まれたショックはもちろんだが、店員はその鳥の安否が心配でならなかった。
「その子はまだ生後数ヶ月で、粉ミルクを手で与えていました。犯人、または犯人が鳥を売った相手がそのことを知らず、適切な世話をしなければこの子は亡くなってしまうかもしれないと私たちは恐れていました」。
防犯カメラの映像を頼りに、地元警察はすぐに犯人の身元を確定することができ、無事に鳥を保護して犯人を窃盗の罪で逮捕した。
犯人の保釈金は6000ドルに設定され、裁判官は彼女にエブリシング・バーズから離れ、盗んだ鳥と接触しないよう命じた。
警察は、どんな小さな店や会社でも油断は禁物で、自分自身や自分の商品、顧客を守るために必ず防犯カメラを設置するように呼びかけている。
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