カリフォルニア州の住宅街で野生のコヨーテが夜に街にやってきてペットを殺傷する事件が相次いでいる。
サンノゼにある高齢者のみが暮らすゴルフコース付きの高級住宅街では、過去15ヶ月の間に14匹のペットの犬猫が襲われて死亡し、他にも多数のペットがケガを負った。
「どこからともなくコヨーテがやってきて、私の犬を捕まえて鋭い牙で首を噛んだの。私が叫びながら散歩紐でつながれた犬を引っ張って助けようとしたけれどもう遅かった。急所を狙ったあまりにも短時間の襲撃だった」と、愛犬のマルチプーを失った被害者女性はショックを隠せない。
被害を食い止めるため、熊よけスプレーや武器を散歩中に持ち歩く住民が増えている。コヨーテを見たらすぐに追い払うようにしているが、その際に低木林で足をつまずき怪我をした男性もおり、とくに高齢者は対策にも注意が必要だ。
コヨーテが街に降りてくるのには理由がある。開発による生息地の減少や、干ばつなどの気候変動によって食料や水が得られないため人間の方へやってくると専門家は考えている。
コヨーテはもともと人間を恐れて近づかないが、人が飼っている小さいペットを獲物として見ているかもしれない。
さらに怖いのは、コヨーテが人を恐れなくなったときだ。2月にカリフォルニア州モラガで3歳の子供がコヨーテに噛まれた事件があった。そばに親がいて追い払おうとしたにも関わらず子供を狙って襲ったようだ。
サンフランシスコなど他の地域でもコヨーテ被害は拡大しており、カリフォルニア州は専門家も力を借りながら対策を急いでいる。
まずはこれ以上コヨーテがペットを襲わないように、夜にペットを裏庭などに出さない、夜間の散歩を控える、庭にペットフードを置いたままにしないといった住民1人1人の心掛けが大事だろう。
関連URL: Coyotes have killed more than a dozen pets in San Jose senior community, residents say