同じ疾患を抱える少女と保護猫が特別な絆で結ばれ、その絆が数百匹の保護動物の人生を変える力になろうとしている。
今年の初め、アメリカに住むケイトリンさんは娘のアイビーちゃんが保護猫のサージェントと出会って親友になるまでのストーリーをシェアした。
ケイトリンさんは妊娠20週のときにお腹の中にいるアイビーちゃんが口唇裂あるいは口蓋裂であることを医師から知らされた。唇と上顎に裂け目が生じる先天性疾患で、はじめは恐ろしい病気に思えたが、治療法などを詳しく知るにつれて彼女の心配は薄れていった。
1歳半になったアイビーちゃんはすでに口唇・口蓋裂の手術を終えて健康に育っている。
アイビーちゃんは猫が大好きで、本物の猫はもちろん猫の人形やグッズに目がない。すでに家で猫を飼っていたが、猫好きの娘の遊び相手になってくれる子猫を新たに迎え入れようとケイトリンさんと旦那さんは考え始めた。
そんな時にたまたまケイトリンさんの友人が、フィラデルフィアの保護動物施設のインスタグラムに掲載されたサージェントの写真を見せてくれた。その写真を一目見て夫妻は運命を感じたと言う。サージェントもアイビーちゃんと同様に口唇裂を患い、手術を受けていたのだ。
夫妻の熱意が伝わりサージェントを迎え入れることができ、アイビーちゃんとサージェントはすぐに仲良しになった。一緒におもちゃで遊んだり、家具によじのぼったり、寄り添って寝たりして毎日を過ごしている。
アイビーちゃんは口唇・口蓋裂について理解するにはまだ幼すぎるが、いつかは自分が「違い」を持って生まれたことを知り、その違いを受け入れてほしいと夫妻は願っている。同じ疾患を持つサージェントとの存在はとても心強いし、成長とともに2人の絆はさらに深まるだろうと感じている。
アイビーちゃんとサージェントのストーリーは、米国大手ペットショップPetcoの非営利組織「Petco Love」が主催する動物保護キャンペーンにノミネートされて見事賞金を獲得した。賞金はサージェントが保護されていたフィラデルフィア・アニマル・ウェルフェア・ソサイエティに寄付され、施設で暮らす数百匹の動物たちの里親を見つけるために使われる予定だ。
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