ルイジアナ州の病院で看護師として働くラトヤさんは3月のある日、職場の向かいにあるフランチャイズのフライドチキン店「ポパイズ」へ立ち寄った。ドライブスルーで待っていると車の前を1羽の雄のニワトリが横切り、そのまま店の入口へと歩き続けていった。
ラトヤさんは職場の同僚からそのニワトリの噂は聞いていたが、自分の目で見るまでポパイズの駐車場にニワトリが住んでいるなんて信じられなかった。
そのニワトリは店の入口前に立ち、なかに入りたそうな様子で誰かがドアを開けるのを待っている。ラトヤさんはその証拠写真を撮り、ランチを抱えて店を出ようとしたとき、駐車場の脇に不思議なものを見つけた。それはまぎれもなく鶏小屋だった。
ポパイズのスタッフによると昨年9月、ちょうどハリケーンイダが起こった後にそのニワトリが店に居座り始めたそうだ。店側は飼い主を探してみたが何の手がかりも得られなかったので、スタッフが「ロッコ」と名付けて飼うことにしたのだ。
人懐っこいロッコはスタッフたちに可愛がられ、餌はもちろん立派な小屋まで作ってもらった。当然のこと客の目にも止まるようになり、ロッコは店のマスコットとして人気を集めている。ロッコを見たいという新規の客はあとを絶たず、店の売上は上昇し続けているようだ。
店内で自分と同じニワトリが熱々の油で揚げられているなんて知る由もなく、今日も店の周りを元気に走り回るロッコ。皮肉というか、食べる側としてはちょっと複雑な気持ちになる…。
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