ソーシャルメディアなどで人気を集める海外のインフルエンサーたちの間で、自身の最愛のペットをクローンにして飼い続ける人が増えている。
ロサンゼルスのビバリーヒルズで暮らすセールススペシャリストのコートニーさんもその1人だ。4年前に交通事故で亡くなったオオカミ犬「ウィロウ」のクローンを現在飼っている。ウィロウの死後、獣医が肌の組織を採取して受精卵をほかの犬の子宮に移し、9ヶ月後にウィロウのクローン犬6匹を代理出産させた。
「ウィロウは尋常じゃないくらい特別な存在で、私のソウルメイトだったの。彼女の血統とレガシーを引き継ぎたかった」とコートニーさんはウィロウのクローン犬である「フォニックス」を得た喜びを語っている。ウィロウとフォニックスは同じ動物ではなく、性格も違う。どちらかというと同じ遺伝子を共有する一卵性の双子のような感じだと言う。
テキサスを拠点とし、犬猫、馬などの動物のクローンを手掛ける企業「ViaGen&Equine」は、2015年以降1000件以上のクローン動物を生み出した。近年はソーシャルメディアで活躍する人からの依頼が後を絶たないという。
クローン動物を生み出す費用は非常に高額で、猫は350万円、犬は500万円、馬は850万円にのぼる。そして肌のサンプル採取からクローン誕生まで約4年かかる。
アメリカ人のインフルエンサーであるケリーアンダーソンさんは、突然死んでしまった愛猫の「チャイ」のクローンを4年かけて手に入れた。
「高級車を買うことに大きな価値を感じる人がいるように、私にとって自分の猫の一部を持っていることはとても価値があるのです」と、クローン猫に費やしたお金と時間はまったく無駄にならなかったと語る。
愛するペットが亡くなるのはどの飼い主にとっても悲しいが、金銭的余裕があればクローンを作れる時代になった。裕福でなくてもペットが生きているうちからクローン貯金をするのは悪いアイデアではない。数年後には「クローンペットローン」なんていう融資サービスも出てくるかもしれない。
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