オーストラリアを代表する動物と言ったらカンガルーだが、そんなカンガルーが人を攻撃して死なせてしまう事件が起きた。
被害にあったのはパースから400キロ離れたレッドモンドに住む77歳の男性。どうやらその男性は1匹の野生の雄カンガルーをペットとして自宅の敷地内で飼っていたようで、9月11日になんらかの理由でカンガルーは男性に対して反抗的になったと思われる。
警察と救急隊員が駆けつけたとき、カンガルーは威嚇して男性を掴んだまま離そうとしなかった。救命への妨げになるためカンガルーはその場で銃で撃たれ殺された。
死因は明らかにされていないが、不運にも男性は息を引きとった。カンガルーと人の接触によるケガはたびたびあるが、死亡するケースは非常に稀だという。
ここで問題となるのは、なぜその男性はカンガルーをペットとして飼っていたのかということだ。オーストラリアでは許可のない限り個人が野生動物をペットとして飼うのは法律で禁止されている。
男性は許可なくカンガルーを飼っていたようで、気性の荒い雄のカンガルーを敷地内に閉じ込めておくのは非常に自分勝手な行為だと言える。
ストレスで怒ったカンガルーと真っ向から立ち向かうと大きな大人でも大けがを負ってしまう。カンガルーは相手を攻撃する際、まず前足で相手をつかみ、大きなしっぽで体を支えながら強靭な爪のついた後ろ足で相手を激しくキックする。おそらくその男性もそのような攻撃を受けて出血多量、あるいは内臓損傷で亡くなったのだろう。
野生動物を自分の意のままにしようした結果、最悪の結末を迎えてしまった。許可なくペットにするのはいうまでもなく、写真撮りたさにむやみに近づいたり生息地を荒らすといった行為も世界中で問題となっている。動物と人間の適度な距離、関係性についてあらためて考えさせられるニュースだ。
関連URL: Australian man killed by kangaroo in rare fatal attack