「もはや戦場だ」と言われるほど甚大な被害をもたらしているロサンゼルスでの山火事。数え切れないほどの家屋が焼失し、死者数は25人以上にのぼる。
そんななか、母犬と生まれたばかりの子犬4匹が、ロサンゼルスの山火事近くのハイウェイ脇に捨てられているのが発見された。
この火災でどれだけの動物やペットが犠牲になったのかを知ることは不可能に近いが、通行人の運命的な手助けのおかげで、この犬たちは九死に一生を得たようだ。
動物保護団体「ビーグル・フリーダム・プロジェクト(BFP)」のソーシャル・メディア・マネージャーであるケイトリン・モリス氏は、ニューズウィーク誌に、犬たちがそこに行き着くことになった経緯について語った。
「このかわいい犬の家族は、善良な人によってシェルターに連れて来られました。その人は、火災の避難中にハイウェイの脇で、黒焦げになった洗濯かごのなかで震えている犬たちを見つけたと言っていました」
ありがたいことに、BFPには緊急時の里親が登録されており、短期的に5匹全員の面倒を見る用意ができていた。
母犬のテイラーと子犬たちが道端に捨てられた原因はわかっていない。火事から逃げる飼い主が車に乗せる場所がなくて置いていったのかもしれない。そうだったとしても差し迫った困難な状況のなかで、ペットの命を優先できない事情も理解できるとモリス氏は言う。
母犬のテイラーはとても痩せていて、体と前足に軽い火傷がある。そして4匹の子犬のうちの1匹は、前足と鼻に火傷をしていた。
しかしありがたいことに、献身的な里親が24時間体制で世話をし、薬も与えてくれたため、犬たちは全員完治する見込みだ。精神的な傷が残っているかどうかはまだわからないが、今のところ見通しは良好だという。
「テイラーはとても悲しみ、火事を経験したことで疲れきっていますが、ようやく新しい里親の愛情に応え始めています」とモリスは言う。
犬たちが回復して人間に慣れていったら、次は終のすみかとなる里親を見つけるステップへと移行する。トラウマと悲しみを乗り越え、運命の人のもとで楽しい人生を送ってほしいものだ。
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